人は、自分のことが人からどう思われているのか、気になる生き物だと思います。
自分は人とどう違うのかを知りたいのかもしれません。
私が子どもの頃から、「血液型」で人を判断したりするのはよくありましたし、
動物占いだとか、誕生日占いだとか、姓名判断というのも、多くの人が、自分がどんな人間であるのかを客観的に知りたがっていることの現れだと思います。
なぜ色々なことをして自分をタイプ分けしたがるのかと言うと、
やはり人は他人のことを十分に理解することが難しいということがあります。
人の悩みの大部分は人間関係に起因すると言われますが、それだけ他人のことはなかなか分からないものです。
それで、自分や他者をタイプ分けすることによって、社会の中で自分のことや他者のことを客観視しようとしているのだと思います。
血液型などは、あまりにざっくりとしすぎて私はあまり参考にはしていませんが、
心理学でも、タイプ分け(類型化)をしたりしますし、タイプ分けすることによって、自分のことや他者のことを理解しやすくなり、人とのコミュニケーションがスムーズになるという効果は十分にあると思います。
中でも、私が気に入っているというか、納得する人の類型化の思想があるのは、野口整体を形作った故野口晴哉氏が提唱されている「体癖論」という人の体の運動特性から見た類型化の思想です。
これは、人は腰椎という5つの背骨のうちのどの腰椎を中心に使っているかによって、体の運動特性に違いが現れるだけでなく、心理的な傾向、感受性といった傾向にも現れているという考え方です。
野口晴哉氏は、以前大勢の人達を治療したりする中で、この類型化を見出されたとされていますが、人を観察する上でとても重要な概念だとして取り扱われています。
体癖論は、人の心理面だけでなく、体の運動特性とのつながりを明確にしているのがとても興味深いことであり、私自身にとっても実感が伴っていて、今ではこの体癖を常に意識しながら生活しています。
細かいことは、また別の記事で書きたいと思いますが、
私が実践しているセルフメンテナンス法でも、体癖を大切な要素としてとらえています。