昨日は池袋に寄席を見に行きました。年明け最初なので初席という特別企画のようでしたが、色々な噺家や演者がいらっしゃいました。
中でも強く印象を持った噺家の方がいました。
その方は声が大きく通るのが特徴で、体中からエネルギーを出しまくっている感じで、聴いている側からすると少し引いてしまいそうな感じでした。
最近の噺家というと時代の流れでしょうか、ご年配(いや、大ベテランというべきでしょうね)の方々が多いイメージですが、その中では元気でエネルギッシュだなと感じていました。
ところが話を色々聴くと、その噺家は大きな爆弾を体にかかえているそうでした。睡眠時無呼吸症候群だそうですが、治療前の血中酸素濃度は、命に関わるほどひどい状態だったとのこと。
そんな状態だったのが、CPAPという治療によって今ではかなり改善されたそうです。
そんな困難をなんとか乗り切られたからでしょうか。
話の中ではいかに彼の体の具合が悪かったかを次々と暴露し始めました。
個人情報なので詳しくは書けませんが、そういった自己開示の話で笑いをたくさん取っていました。
すでに彼の中では、過去の体調不良や体の色々な症状が、コンプレックスではなく、話のネタとして使えるほど、強みに変わっているのだと思います。
体のコンプレックスに限らず、自分の過去の経験によるコンプレックスというものは、人になかなか言いづらいものです。できれば隠しておきたいものです。
でも、隠しておくだけでは、思い出すたびに、自分の弱みとして何度も反復するだけです。
自己開示することによって、弱みではなく強みに変わります。
色々な人に開示することで、さらに強みが増していきます。
結局、コンプレックスというのは、自分が勝手にそう思い込んでいるだけなのかもしれませんね。
そうでなければ、開示した途端に強みに変わることなどないでしょう。
昨日は噺家さんからエネルギーとともに学ばせていただきました。