(画像は公益社団法人整体協会ウェブサイトより引用)
私が野口整体のことを知ったのは、私が高校生だったか大学に入ったころです。
当時実家で両親と暮らしていましたが、母が名古屋で整体協会のとある指導室に定期的に通っていて、そこで学んできたことをちょくちょく私相手に試していました。
当時は何をされているのか私はさっぱりわからず、正座をして背中に手を当てられたりして、何だかよくわからないままでしたが、「気を通してるの」と言われて、
「そうなんだ」と。
親切心は感じていたので、
受け身的に任せていました。
その効果は特に感じていませんでしたが。(笑)
その後一冊の本を渡されて、「これ読んでみて」
と言われました。
「健康生活の原理」野口晴哉著
という本でした。
なんだか古い文体の本で読みにくいなあ
というのが第一印象でしたが、
「なるほどな」
と野口晴哉氏の人間の健康に対する思想について、共感できるところがありました。
やがて親元から離れて社会人になったあとで、東京で整体を学べる場所はないのかな、
と探してみたところ、似たような考え方をしている方の道場を見つけて、そこに初めて行ってみたのが、私にとっての「整体デビュー」
となりました。
その方は、井本邦昭先生だったのですが、その先生の父が野口整体を学ばれていたようで、つながりはありました。
そこでは、人間の身体についての色々な話を学べただけでなく、
相手と組んで行うプロ向けの整体操法や、一人で行う整体体操の実習も色々教えてくれる場所でした。
初めて講座を受けたとき、
人間の体の偉大さを感じました。
そして、人間の体の面白さも感じました。
「整体ってすごいな・・・」と。
ただ、そこに学びに来ていた方の多くは、すでに鍼灸やマッサージなど、既に色々な療術をされているプロの方が多くて、私のような何も体の知識の無い素人は場違いだなと感じて、短期間学んだのちに行くのをやめてしまいました。
私は誰かを相手に体を調整する整体操法には正直あまり興味がなく、自分自身を調整する整体体操が面白くて、時々それを学びに講座に出ては、帰ってから毎日実践することで、体操を習得していきました。
今でも、当時(20年以上前)に学んだ体操をちゃんと実践しながら、セルフメンテナンスの一部としています。
このようにして、私は野口整体に親しんできたわけですが、
私にとって野口整体は、
人間の体と心の本質を理解する大きな助けになりました。
どこの医者からも学べない、またどこの病院でも受けられない治療、健康法であり、人間の本質を伝えているのが、野口整体だと思います。
現代の医学的な考え方と野口整体では、「病気や症状」に対する見方が違うので、多くの人にとっては違和感を感じるかもしれませんが、
何でも薬や手術など外の力を利用して体を変えていく発想の現代においては、むしろ人間の自然の働き、本能的な働きを追求することは、大切なことではないかと思います。
私は整体の指導を現在学んでいる身であり、整体の指導者ではありません。
でも、自分自身が整体から学んできたこと、また実践を通して私が得た経験や知見を、身心や健康に興味がある方に伝えることはできると思っています。
それほど、私は野口整体の考え方には共感する点が多いですし、日々その考え方を学び続けているところでもあります。