体メンテナンス

「入れる」よりも「出す」こと

今の世の中はどうしても、体に入れることに意識が向いている気がします。

必要な栄養とか、サプリメントとか。

そこには、

「必要なものが足りないから、補給しなければいけない」

という発想からくるものだと思います。

もちろん栄養の摂取はとても大切です。

ただし栄養を摂取しすぎた時の害はあまり考えられていないような気がします。

人間の体はうまくできていて、

必要なものはしっかり吸収するが、余分なものは吸収しないようになります。余計な栄養は外に排出するようになっています。

もしもそういう機能がなければ、多くの人の体は際限なくブクブク太ってとんでもない体になってしまうことでしょう。

昔のように栄養が極端に不足したりする時代なら別ですが、

今は誰もが栄養過剰ともいえ、栄養を摂りすぎによる、生活習慣病とか様々な弊害の方が大きな問題になっています。

栄養だけではありません。

情報などもそうです。

昔と比べたら、比較にならないほど大量の情報を頭に入れていて、頭もインプット過剰になっていると思います。

現代人は、たったの一日で、江戸時代の人の一年分の情報をインプットしていると言われています。

現代人は体も頭も、インプット過剰で疲弊していると言えます。

生物は、入れる量と出す量のバランスで成り立っています。

入れることだけではなく、出すこともとても大切なことです。

日頃から健康を気にしている方は、デトックスの大切さを、体で理解されていると思いますが、便だけでなく、体が出そうとする作用全てが、大切な人間の機能です。

汗をかく、便を出す、だけでなく、膿が出る、湿疹が出るなど皮膚にさまざまな炎症が出ることも、毒物や不要物を外に出す機能だったりします。

体が勝手に「出す」ことは、意味のある大切な機能です。

中でも、汗をかくという機能は、整体では特に重要視されていて、十分に汗をかける体になることが大切だとされています。

頭に入れる情報もしかりです。

情報を入れてばかりでは頭はパンクしてしまいます。

頭にある情報を外に出す、アウトプットすることもとても大切です。

栄養を入れることばかりに意識を向けても、必要以上のものは吸収されないようになっているのが人間の構造です。

「入れる」よりも「出す」ことの大切さを感じられることは、セルフメンテナンスの大切なポイントでもあります。